KOICHI
MASUMIYA
Keyshotのススメその2
その1からの続き
先日のセーラームーンチャレンジの時のレンダリングで
使用したデータをざっと載せておきます
【ライティング】
カメラの素人が照明とかろくなセッティング
もせずに机の上で撮った写真という
コンセプトで仕立ててみた
という感じです(結果論ですが)
自分で原型途中写真とか撮った時の
あるあるな感じを醸し出せればいいなと
金の部分などは最初からいい感じの
キラキラなのが入ってるんですが
それだと浮いてしまうので
逆にシルバー塗ってクリアーイエローを
上掛けして粒子が沈んじゃったような
キャンディカラー的なのを割りてて
みたりしました
普段はいかにメッキ調に塗れるか
(金属粒子が細かく反射率高いほうがいい)
みたいなことばかり考えてるのに・・・
アルミ線はCurveTubeブラシで作ったモノに
軽く傷や凹みをつけてから、Keyshotの
マテリアルの中の傷のあるメタリックなのを
割り当ててみました
肌のマテリアルグラフは画像のような感じに
何度もBPR押して調子を見てはリセットして
BPR押してまた環境その他セットし直して
を繰り返してた中で
適当にやったこれが案外いいかも
とかなったので・・・
顔以外の布部分も肌のをそのまま
一緒に割り当ててます
【肌のマテリアル】
以上触ったところを中心に紹介しましたが
元データのサイズや向きや色などの
違いもあるのでそのままにとはいかないでしょうが
似たような感じにはできるんじゃないでしょうか
【サフ色染め】
そしてグレーのマテリアルを放り込めばサフ色に
こういうのもやりたかったことの一つでした
ならモリモリなポリパテ色にすることも
可能なハズ・・・!
ポリパテ風にレンダリングするにあたって
まず顔以外のマテリアルを白にしました
それとPCの負担を減らしてみたかったので
顔以外の100万以上あったポリゴン数を
ZBのデシメーションマスターで三角ポリゴン
の粗が目立たない30%程度に減らしました
そして既に塗ってあった顔をベースにして
白く染めた後に目を鉛筆で描いた風
にしたかったので
RGB強度を90ほどにして白でFillObject
して、塗装済みの顔パーツにエアブラシ
で白を吹いた後のようにうっすらと目の跡
が残るようにしてから、Sk_PenブラシでStroke→LazyMouse→LazyRadius
を下げてグレーで鉛筆風に描いてみました
画像ではポリパテの硬化剤の不均一具合を
演出してみたくて所々イエローを塗ったり
してますが、ほとんど効果がなかったので
要研究ですね・・・
ポリパテ造形は終始均一な混ぜ具合で
削り出す方が凄いんですが・・・
そしたらFlatColorでBPR
マテリアルを黄色のつや消しのを割り当てて
色を少し白っぽくしてみました
【ポリパテ色のマテリアル】
作業中は気付いてませんでしたが
これまで色はZbrushで塗ったものでKeyshot
側で質感を変えるだけという形で
レンダリングしてましたが
今度は鉛筆などの跡を残したまま全体の色を
Keyshotの方で変えたいということを
目指してたようです
色々いじってみた末、顔パーツは頂点色の
頂点色プロパティの乗数を黄色にすることで
求めていた感じになってくれました
ウインドウ→プロジェクト→カメラ
の被写界深度にチェックを入れて焦点距離
の所のマークをクリックしてから焦点を
合わせたい箇所をクリック(目に合わせました)
F値のスライダーを動かして背景のボケ具合を
調整することにより
デジカメで撮ってた写真が一眼レフで撮った
みたいな感じになりました
これが簡単にできるようになったのが
とても嬉しいw
【カメラの被写界深度】
【ライティング】
以上、おそらく初歩的ではありますが
自分のやってみたKeyshotの初レンダリング
のあれこれを紹介してみました
こういうのはリアルに寄れば寄るほど
手作業頑張ったんだね、ふ~ん
で通り過ぎてしまわれることも多い気も
するのでネタバラシもセットにしとかないと
いけないような気もしているところです
それとこういう画像のポイントとしては
どこかに手作業特有のノイズみたいなのを
仕込むとか(今回の場合はアルミ線)
なのかなと思ったり
ヤスリで削った跡はRakeブラシで演出したり
粗目にヤスったパテ面を撮影したアルファを
転写みたいなので出来るだろうか?とか・・・
岩の表現をするブラシで削り途中を
再現できないだろうか等々・・・
やってみないことにはわかりませんが
(他のソフトにも便利なのが多そう)
そういう直接原型の仕上がりに結びつかない
ようなお遊びのノウハウを探り出して
みるというのはどうだろうかという提案でした
荒い表面の原型を磨いて磨いて綺麗にするのが
アナログ原型なのに対して
普通に綺麗な表面で出来てしまうものに
手作業の痕跡を味付けしていく逆行した
こういう一文の足しにもならないお遊びは
手作業から3Dに入ってきた我々のような
レンダリングに無頓着だった
(よく分からなかった)原型師にとっての
お遊びとして開拓できる最後のフロンティアが
残されてたということでもないだろうか
と思わなくもなかったりであります